AppLifecycleListenerクラスは、アプリケーションのライフサイクル状態を監視するために使用されます。Flutterでは、アプリケーションの状態が変化する際にこれらのライフサイクルイベントを処理できます。以下は、paused、detached、resumed、inactive、hiddenの各状態についての説明です。
- paused
説明: アプリケーションがバックグラウンドに移動した際の状態です。ユーザーがアプリを閉じるか、別のアプリに切り替えた場合に、この状態になります。
特徴: アプリは見えなくなりますが、アクティブではないため、UIは更新されず、ユーザーの操作は受け付けません。ただし、アプリは依然としてメモリ上に存在し、コードの実行は可能です(例えば、バックグラウンドで音楽を再生するなど)。 - detached
説明: アプリケーションが「破棄」される準備をしている状態です。この状態は、通常、アプリが終了する直前に発生します。
特徴: アプリが完全にシャットダウンされる前に、アプリがリソースやメモリを解放するために必要な処理を行うタイミングです。これは、一般的にアプリがシステムによって破棄される際に利用されます。 - resumed
説明: アプリケーションがフォアグラウンドに戻り、ユーザーが再び操作可能な状態です。アプリが最もアクティブで、ユーザーがUIを操作できる状態です。
特徴: アプリがフルスクリーンで表示され、ユーザーのタッチ操作や入力が可能になります。この状態では、アニメーションや音楽の再生などもフルスピードで再開されます。 - inactive
説明: アプリが一時的にアクティブではなくなる状態です。例えば、電話がかかってきた時や、システムのダイアログが表示された場合などにこの状態になります。
特徴: アプリはまだ表示されていますが、ユーザーの操作は一部または完全に無効になります。例えば、アプリがバックグラウンドに移る前や、システムイベントが発生した際に短期間この状態になることがあります。 - hidden
説明: Flutterでは、このhidden状態は公式にはサポートされていません。この状態は、プラットフォームごとに異なるライフサイクルに関連するもので、Androidの特定バージョンでのウィジェットやサービスなどに関連する可能性があります。
特徴: 一部のケースでのみ利用されることがあるため、Flutterの標準ライフサイクル管理ではあまり登場しません。実際には、AndroidやiOSの異なるバージョンでのアプリの扱い方に関わる場合がある程度です。