1. 変数とは
変数は、データを保存するための名前付きの記憶場所です。Dartでは、変数を宣言してデータを格納することで、後でそのデータを利用することができます。
変数の宣言
変数を宣言するには、データ型を指定して変数名をつけます。Dartでは、以下のようにして変数を宣言します。
Dart
int age;
double price;
String name;
bool isActive;
変数の初期化
変数を宣言すると同時に初期化(初期値を代入)することもできます。
Dart
int age = 25;
double price = 19.99;
String name = 'Alice';
bool isActive = true;
2. データ型
Dartにはいくつかの基本的なデータ型があります。これらのデータ型を理解することで、適切にデータを扱うことができます。
整数型 (int
)
整数型は整数値を扱います。正の整数、負の整数、およびゼロを含みます。
Dart
int age = 25;
int year = 2024;
浮動小数点数型 (double
)
浮動小数点数型は小数値を扱います。小数点以下の値も含めることができます。
Dart
double price = 19.99;
double pi = 3.14159;
文字列型 (String
)
文字列型はテキストデータを扱います。文字列はシングルクォート ('
) またはダブルクォート ("
) で囲みます。
Dart
String name = 'Alice';
String greeting = "Hello, Dart!";
論理型 (bool
)
論理型は真 (true
) または偽 (false
) の値を持つことができます。
Dart
bool isActive = true;
bool isComplete = false;
型推論 (var
)
Dartは型推論をサポートしています。var
キーワードを使用すると、コンパイラが自動的に変数の型を推論します。
Dart
var age = 25; // int型
var price = 19.99; // double型
var name = 'Alice'; // String型
var isActive = true; // bool型
定数 (const
とfinal
)
定数は、一度値を代入した後は変更できない変数です。const
とfinal
の2つのキーワードがあります。
const
はコンパイル時定数を定義します。final
は初回代入後に変更できない変数を定義します。
Dart
const double pi = 3.14159;
final String name = 'Alice';
void main() {
// pi = 3.14; // エラー: const変数は変更できません
// name = 'Bob'; // エラー: final変数は変更できません
}
3. 例題
例題1: 変数の宣言と初期化
Dart
void main() {
int age = 30;
double height = 1.75;
String name = 'John Doe';
bool isStudent = false;
print('Name: $name');
print('Age: $age');
print('Height: $height');
print('Is Student: $isStudent');
}
例題2: 定数の使用
Dart
void main() {
const double pi = 3.14159;
final int year = 2024;
print('Value of pi: $pi');
print('Current Year: $year');
}
例題3: 型推論
Dart
void main() {
var temperature = 26.5;
var cityName = 'Tokyo';
var isRaining = false;
print('City: $cityName');
print('Temperature: $temperature');
print('Is Raining: $isRaining');
}
↓次回内容:
1. 演算子とは
演算子は、変数や値に対して操作を行うためのシンボルです。Dartにはさまざまな種類の演算子があります。ここでは、基本的な演算子について学びます。
2. 算術演算子
算術演算子は、数値の計算に使用されます。https://flutter.saloon.jp/dart-03/